2016年1月から「全国がん登録」がいよいよスタートデータ活用に際しての注意点をご紹介~地域がん登録協議会(現 日本がん登録協議会) 第24回学術集会より

【今回のトピックス】

地域がん登録協議会  第24回学術集会
  “がん登録の新たな展開”

2016年1月から「全国がん登録」がいよいよスタート!長年に渡って「全国がん登録」制度を働きかけてこられた協議会の目的が実現し、今回は「がん登録の新たな展開」 をテーマに様々なディスカッションが繰り広げられました。その一部を皆様にお届けします!

がん登録はがんの罹患患者数を把握するためには必要不可欠。サイニクスでもCancerMPact®の発売当初2002年からこの協議会をサポートして参りました。
この10数年でがん治療の進展とあわせて、「予防」「治療の均てん化」の政策に必要ながん登録も大きな進歩を遂げました。
いよいよ来年1月からは全国がん登録がスタート。現状と今後の取り組みや全国登録データ報告のタイミングおよびデータ活用に際しての注意点をご報告します。

地域がん登録協議会 第24回学術総会 “がん登録の新たな展開”

2016年1月 全国がん登録 スタート、データ公表は2018年予定

  • これまでの推計値から”実数値”が得られるようになる
  • 罹患の登録漏れがなくなる(少なくなる)
  • 生存率のトラックがしやすくなる

再発率データの入手についても検討

  会議の最中に「現時点では計画がないが”再発登録”についても今後は入れるべきと考える」と会長の猿木先生がコメントされていました。是非実現してほしいものです。

主体が地方から国へ

今までのがん登録は地方自治体が主体となって行われてきました。今後、全国がん登録は国が主体となり都道府県に法定受託事務として協力を求める体制となります。
一方、現行の地域がん登録事業で得たデータと全国がん登録への移行準備が未だ整っていない様子です。また、2016年に登録データの統合を予定をしていますが、現実的には課題も多い様子です。
サイニクスとしては、サンプルや集計手法が異なることから、報告される罹患率に差異がでないように留意していきたいと思います。

データの公開範囲

“全国がん登録”移行後のデータ利用に関しては、事業主体が国になることから民間企業がデータ利用する際に利用条件のハードルが高くなる可能性を松田先生が示唆されました。
私どもはこの点を継続的にフォローしたいと思います。

お役立ち情報

用語の確認

■ 編集後記 ■

第2回目のニュースレターの内容はいかがでしたでしょうか?
地域がん登録全国協議会は華やかさはないですが、毎回参加する度に私達も勉強させていただき、益々私達がデータ収集・分析に取り組むモチベーションになっています。
ちなみにお伺いした前橋は広々として赤城山、妙義山を遠く望む景色で感動して帰ってきました。
本ニュースレターで取り上げましたトピックについてなど、ご質問やご感想がございましたらご連絡頂けますと幸いです。今回の編集後記は庄司が担当しました。